2025/11/28
通告に基づき、質問いたします。
まず、バス路線の廃止・減便対策についてです。
くるりんバスは、今年の三月まで平日で三十二便だったところ、四月から何の予告もなく十八便まで減便されました。朝六時台と十時、十一時台、午後三時、四時台の便がなくなり、終バスは午後九時台から七時台へと繰り上がりました。通勤、通学、通院、買物など生活への影響が大きいと、七月には住民の皆さんがくるりんバスの便数を戻してほしいとの署名八百十六筆を区長宛てに提出しました。また、町会、商店会からも要望が世田谷区、小田急バスに提出されたと伺っています。
この間、私は、区独自支援とともに東京都が広域自治体として積極的に役割を果たすよう、区として働きかけることを求めてきました。区は、多くの自治体で取り組むコミュニティバスへの支援は行ってきませんでしたが、今般、課題となっている運転手確保や離職防止対策として、初めて行政支援を行うとの方針を示しました。
署名を集めた方にお知らせしたところ、くるりんバスの減便対策への大きな一歩であり、今後の取組に期待すると同時に、補助を受けて運行する路線はシルバーパスが使えなくなるのではないかとの心配の声も寄せられました。
区は、具体にどのような支援を考えているのか。また、シルバーパス利用者が負担増とならない支援策を検討していただきたい。見解を伺います。
次に、就学援助についてです。
十月三十日にセーブ・ザ・チルドレンが発表した経済的に困難な状況にある世帯への全国調査結果によると、制服代、教科書、教材費等が二〇二四年度に上昇しており、ローン、カードローンなどで学用品、入学準備を賄っているという家庭もあり、約三人に一人が借入れ経験がありました。入学準備のために食費などの生活費を削る世帯が約六割に上ります。
区内のあるシングルマザーからは、手持ちのお金が乏しく、電気代の支払いが滞る可能性があった。電気を止められるわけにはいかなかったので必要な学用品を買えなかったことがあった。子どもは家庭の苦しい状況を分かっており、学校では忘れたふりをしていたと伺いました。子どもたちの学びの機会が経済的事情によって損なわれることのないよう、就学援助のさらなる充実を求め、以下三点伺います。
一点目、新入学用品費をはじめ、就学援助の支給額は物価高騰を反映したものにするべきです。見解を伺います。
二点目、第一回定例会でも伺いましたが、徴収金の問題についてです。就学援助利用者が一学期分の就学援助の支給前に学校から一年分の徴収金、約三万円以上を請求された。家賃や光熱費が払えなくなる金額であった。非常に困ったと伺って、早急な対応を求めたものです。この間、就学援助利用者への配慮をどのように検討したのか伺います。
三点目、教育の無償化に向けた取組についてです。我が党は、義務教育は無償を定めた憲法二十六条に即して、学校給食や教材費の無償化を国の責任で進めることを求めています。今、国による高校授業料の無償化、小学校給食の無償化など、教育の無償化に向けた前向きな動きが見えてきました。品川区をはじめ、港区、台東区、墨田区、荒川区、足立区、葛飾区、江戸川区では、既に独自で教育の無償化に向けた取組を実現しています。中野区も来年度から教材費、修学旅行等、保護者から徴収している費用全てを無償とすることを発表しました。
当区においても、保護者から徴収している費用全ての無償化を進めるべきではないでしょうか。見解を伺います。
最後に、世田谷区立図書館の運営の在り方に関する方針(管理運営方針)素案について伺います。
素案には、玉川地域、砧地域それぞれ一館ずつ、新たに指定管理館を配置する方針が示されています。私どもは、区立図書館が社会教育の拠点として役割を果たすことや、図書館の居場所機能における福祉的対応を確実に行うためには、図書館運営は直営で行うべきと訴えてきました。
しかし、区は安易に外部に依存するべきではないと答弁しながら、図書館運営の民間のノウハウを公平に広げたい、この一点で指定管理館を増やし、結果的にノウハウを外部に依存していく方針を示しています。
また、指定管理館を増やすに当たっての財政負担の将来推計も行っていないばかりか、官製ワーキングプア問題の解消や、図書館運営協議会での指定管理館の是非についての検証も実施しておらず、安易に指定管理館を増やしていいのかということが問われています。
一方で、区は職員の司書資格取得への支援など、直営館の専門性を高めるための努力をしてきた結果、図書館司書の数を増やしてきました。素案では、こうした努力を区自身が評価せず低く見積もり、指定管理館の優位性を示す材料として使っています。指定管理館を増やすことありきの管理運営方針素案は全面的に見直すべきだと、まず申し上げておきます。その上で、以下五点伺います。
一点目、図書館は社会教育の拠点であり、社会教育を実施する主体は図書館設置者である区です。指定管理館での社会教育は行えるのか伺います。
二点目、指定管理館を増やす方針に区民の声を反映させたのか。
三点目、指定管理館が増えたことによって周辺の区立図書館がよくなったのか。
四点目、私どもがこの間、繰り返し指摘してきた指定管理館の運営上の課題について、将来コスト推計は区自身がやっていないと答弁していますし、労働条件の改善については新宿などでやっているような賃金のチェックまでは実施しておらず十分とは言えず、検証が不十分です。指定管理館拡大方針は拙速な判断ではないか、見解を伺います。
五点目、二十三区は図書館司書を専門職として採用していませんが、練馬区、葛飾区などでは図書館司書を会計年度任用職員で募集しています。世田谷区も直営館における専門性の向上を目指し、司書を増やす積極的な努力が必要ではないでしょうか。
以上五点、それぞれについて区の見解を伺います。
以上で壇上からの質問を終わります。
私からは、コミュニティバスへの支援に関する質問にお答えいたします。
二〇二四年問題などにより全国で運転士不足が深刻化している中で、区内のバス事業者においても新規採用を進める一方で、離職がそれを上回る状況が続くなど、運転士不足が深刻化しており、バス減便の大きな要因となっております。
祖師谷を循環するくるりんバスも今年四月に運転士不足への対応として減便となりましたが、本路線はシルバーパスを利用する高齢者も多いことから、バス業界を取り巻く環境改善の見通しが立たない中で、これ以上の減便を回避し、運行サービスを維持することが喫緊の課題であると認識しております。
現在、支援策の検討を進めておりますが、支援の方向性として、働きやすい職場環境づくりなどにより離職防止や雇用促進に取り組むバス事業者への支援のほか、運転士の魅力をPRし、社会的認知度を高め、担い手確保につなげる支援を掲げました。引き続きバス事業者等との議論を重ね、地域生活に欠かせない社会インフラであり、シルバーパスも利用可能なコミュニティバスの運行維持・継続に寄与する支援策を取りまとめてまいります。
以上でございます。
私より、三点御答弁いたします。
まず、就学援助の支給額は物価高騰を反映したものにするべきにおける見解でございます。
長引く物価の高騰は、教育にかかる家庭の負担にも影響を及ぼしており、子どもたちの学びの機会が経済的事情によって損なわれることのないよう、できるだけ負担を軽減することが望ましいと認識しております。
就学援助につきましては、これまで、対象世帯の拡大に加え、支給金額や時期の見直しなど、支援の拡充に取り組むとともに、申請手続の改善や制度の周知徹底など、支援の実効性を高めることにも努めてまいりました。
引き続き、就学援助の支給金額について、都区財政調整における積算基準単価の見直し状況のほか、生活保護基準の見直しや保護者負担の実態などに注視し、適切に対応してまいります。
次に、徴収金の集金における就学援助利用者への配慮について御答弁いたします。
就学援助は、保護者の負担を考慮してできる限り速やかに援助が行えるよう、年四回に分けて支給しておりますが、審査に必要となる税務関係情報の照合が六月以降となるため、一回目の支給は七月としております。
現在、学校徴収金については事務の見直しを行い、令和七年度は初回の集金時期を六月下旬、回数上限を三回としたことから、学校によっては保護者の支払い時期が繰り下がるようにし、現在の仕組みの中で就学援助の支給時期に少しでも近づけるようにしたところであります。
今後も、より困窮している世帯を対象として、就学援助の支給時期や方法の見直しを検討するなど、引き続き保護者負担の軽減に向けた検討を進めてまいります。
最後に、保護者から徴収している費用全ての無償化を進めることへの見解について御答弁いたします。
物価上昇が続く中で、子どもを安心して学校に通わすことができるよう、できる限り保護者の負担を軽減することが望ましいと考えております。現在、国においても高校無償化が進んでいるほか、特別区長会、特別区教育長会から給食費の完全無償化に関する要望を国や都へ行うなど、その流れができつつあり、国としての動きも出てきていると認識しております。
保護者に御負担いただいている教材費や修学旅行費の費用につきましては、就学援助制度を通じて、対象世帯の拡大や支給金額の見直し、支給時期の追加などの支援の拡大、拡充に取り組んできており、保護者の負担軽減につながっていると考えております。引き続き、物価動向等に加え、国における教育無償化における動き等も注視し、検討してまいります。
私からは以上でございます。
私からは、図書館に関連して、五点御答弁申し上げます。
まず、指定管理館での社会教育活動についてです。
区立図書館は、第三次図書館ビジョンに掲げる知と学びと文化の情報拠点として、社会教育の推進に重要な役割を担っているものと認識しております。これまで、指定管理館は単なる施設管理にとどまらず、講座やイベントなどを通じまして学習機会の拡充に寄与してまいりました。今後は、管理運営方針に基づき、直営館との協働を進めることで社会教育に資する取組をさらに推進していきたいと考えております。そのためにも、中央図書館を中心とした指導、調整の下に取組を進めていくことで、区立図書館全体の公共的な役割を担保してまいります。
次に、管理運営方針素案、こちらに区民の声を反映させたのかということについてでございます。
管理運営方針の検討に当たりましては、様々な機会を通じた利用者アンケートの結果や図書館運営協議会における委員の意見などから、開館時間の延長や民間事業者のノウハウを生かした講座、イベントなど、利便性向上や学びの機会への要望が高いことを確認してございます。
一方、行政機関ならではの役割や取組を評価する声も多く、それを踏まえた総合的な検討の下に直営と指定管理館が協働する体制案をお示ししております。今後は、素案をお示しした後にいただいた区議会をはじめとする様々な御意見を十分に踏まえながら、区立図書館全体がバランスよく機能する方針案の検討を進めてまいります。
次に、指定管理館と区立図書館の関係性についてです。
区のガイドラインに基づく指定管理館の評価においては、ICTを活用した講座や地域と連携したイベント、地域の特性に応じたサービス展開などにより、来館者数や利用者満足度の増につなげている点を高く評価しています。また、そうした民間事業者のノウハウを生かした取組は、館長会等の情報交換の場を通じて直営館においても取組の参考としております。
一方で、現在は館同士が連携した取組にまでは至っていない現状があることから、改善に向けた体制づくりが必要であると考えております。こうした状況を踏まえ、直営館と指定管理館が互いの長所や特徴を生かし、図書館全体のサービスの底上げを図る方針の策定を目指しております。
次に、管理運営方針素案、こちらの分析、検証についてです。
今回の素案では、区民ニーズへの対応と持続可能な体制構築を目的に、玉川地域と砧地域に一館ずつ指定管理館を配置する案としてお示しをいたしました。現在の分析、検証につきましては、素案の中でもこれまでの実績を基に詳細にお示しをさせていただいております。今後、指定管理者選定委員会や評価事業者による分析の結果についても方針案の中でお示しをしてまいります。
指定管理館の拡充は単なる数の増加ではなく、図書館サービスの地域バランスと全体の質の向上を目的としたもので、直営館と指定管理館の協働による運営体制が機能していくように、今後は直営館、指定管理館全館での新たな運営状況の評価を毎年度行ってまいります。
最後に、図書館司書についてです。
図書館の司書は、その知識やスキルを生かして高い専門性を発揮するとともに、レファレンスやイベント開催等を通じて図書館が文化情報の拠点となるよう努めるものであり、資格を持つ職員の確保は重要な課題であります。
現在、特別区には司書の専門職採用がなく、有資格者を継続的に確保していくことが困難な状況にはありますが、毎年度、職員の資格取得を支援するとともに、庁内の有資格者を対象に公募を実施するなど、高度な図書館業務を担う意欲ある職員の確保に向けた取組を継続的に行ってまいりました。今後の直営館の機能強化に当たり、計画的に有資格者の確保、育成を進めていけるよう、人事部局とも連携しながら取り組んでまいります。
以上です。
図書館について再質問いたします。
指定管理館が増えたことによって周辺の区立図書館がよくなったのかの問いに対して、館同士が連携した取組までは至っていないとの答弁でした。現在できていないことが指定管理館を増やしてできるようになるのかは疑問です。業務要求水準書等で直営館に指導するよう書き込むのでしょうか、区の見解を伺います。
再質問にお答えいたします。
多様な地域課題への対応など、図書館が新たに求められる役割に的確に応えていくには、人材面等で共通の課題を抱える直営館と指定管理館がお互いの長所を共有し、課題を補完するなど連携していく必要があります。
特に、直営館は行政職員として培った経験に基づき、幅広いレファレンスサービス、貴重な地域資料の収集、保存など、直営主導の下で地域の特性に応じて指定管理館と協働して取り組むことは区職員の新たな気づき等による成長や図書館の機能強化に直結するものと考えております。
いずれにいたしましても、管理運営方針案においては、中央図書館を中核として各館がこれまで以上に力量を発揮できる運営の在り方をお示ししてまいります。
以上です。
今の御答弁は、ちゃんとした答え、本当にやっていけるのかというか、そういう答えにはなっていないというふうに思います。今の御答弁の中に、直営館のところで、直営館の職員のスキルというか、これがいろいろと、例えば居場所の機能を発揮するためにはしっかりとした福祉的な対応が必要だというふうに思います。そういうところで発揮していただきたいというふうに思いますし、それがどの図書館でも発揮すべきだというふうに私たちは思っています。それは、指定管理館でも同じように必要な支援につなげられるというような機能は有すべきだというふうに思っています。
直営と、それから指定管理館とともに人員の確保は共通の課題だということでした。過去に指定管理館の職員を経験した、自治体の直営館で働いていた方に伺ったんですけれども、指定管理館の職員の賃金では家庭を持てない。人手や時間が足らないと。家に持ち帰り仕事をした。低賃金と過重労働により三割が辞めていったと伺いました。自治体の直営館を選んでよかったというふうに伺っています。区自身が述べている指定管理館のすばらしい評価というのは、こうした職員の犠牲の下につくられている可能性があります。
一方、区における図書館利用者アンケートでは、ある一つの指定管理館では図書館職員の対応の評価が低いという結果が出ています。こういったことからも、指定管理館の拡大方針を拙速に進めるべきではないと訴えて、私の質問を終わります。