2023/03/17
私からは、教育振興基本計画について伺います。
区は、二〇二四年度からの次期世田谷区教育振興基本計画策定に当たり、昨年八月以降、アドバイザリー会議、世田谷区教育振興基本計画策定委員会において意見交換を行っています。また、当事者である児童生徒へのアンケートやワークショップも行っているというふうに伺っています。今回は、計画における社会教育の位置づけについて伺います。
昨年十月に地域行政推進条例が施行され、地域の課題などについて、住民自ら地域のコミュニティーの中で、我が町の問題を行政とともに解決していくという、こうした仕組みづくりが必要とされる中、社会教育の重要性が増しています。
社会教育法では、第三条で、国及び地方公共団体の任務として、「社会教育の奨励に必要な施設の設置及び運営、集会の開催、資料の作製、頒布その他の方法により、すべての国民があらゆる機会、あらゆる場所を利用して、自ら実際生活に即する文化的教養を高め得るような環境を醸成するように努めなければならない。」と規定しています。
社会教育行政の役割として求められるのは、地域住民の自主的な社会教育活動が円滑に行われるよう、そういった支援を行い、教育環境を整備することを通して、地域住民や社会のニーズに応じた様々な学習機会を提供することだと認識しています。
現計画における社会教育の記載が少なく、次期計画策定に向け、地域行政推進条例を踏まえた位置づけが必要だと考えます。見解を伺います。
社会教育行政の推進に当たっては、地域で共に学び合い、育ち合う学習の場や機会を支援し、地域の絆を育てるコミュニティーづくりが重要であると考えております。
今後の(仮称)世田谷区教育振興基本計画の策定に際しましては、委員お話しのとおり、安全安心で暮らしやすい地域社会の実現を目指し、地区が地域行政制度の要となる地域行政推進条例を踏まえた上で、区民や団体が相互に協力し、より積極的に地区、地域の課題解決に取り組んでいく社会教育の充実に向けて検討してまいります。
来年度、骨子案が出されますけれども、ぜひそこからも反映させていただくようお願いいたします。
現在も、総合支所地域振興課に兼務で社会教育主事を配置しておられます。地域の住民と協働の事業も行っていますけれども、残念ながらあまり知られていないというのが現状だというふうに思います。世田谷区教育振興基本計画策定に当たり、こういったことも評価しながら、さらなる発展を求めていきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。
現在、教育委員会では、社会教育主事五名が在籍し、併せて各総合支所地域振興課に兼務し、各地域での社会教育等に関する講座の企画運営に従事するほか、区民の自主的、主体的な学習活動を援助し、専門的、技術的な助言、指導を行っております。
(仮称)世田谷区教育振興基本計画の策定に当たりましては、各地域における区民を支援する事業を評価対象事業として掲載し、適正に評価することで、より充実した事業の運営につなげることを検討してまいります。
ぜひ、よろしくお願いしたいなというふうに思っております。
次に、図書館運営協議会について伺います。
図書館は、本当に社会教育の、地域のセンター的な役割を果たす場所であるというふうに認識していますので、この問題についても伺っていきます。
この間、図書館運営協議会、三回行われてきました。今年度四回というふうに伺っていまして、あと三月の二十八日に開催予定です。これまで私、第一回目と第三回目に傍聴させていただきました。
様々な背景を持つ区民委員を含む委員の方がいらっしゃって、いろいろと議論はされているんですけれども、なかなか本質的な、今後世田谷区の図書館に求められるものは何なのか、公共の役割とは何なのか、運営についてなど、指定管理の問題なども検討するというふうになっているんですけれども、これがなかなか議論に発展しないというような状況があるという感想を持ちました。
私どもにも、この傍聴された方からも意見が寄せられていまして、私と同じように、決してなかなか本質的な議論に入っていかないと、指定管理者制度については何も討議されていないと、いつどういうふうにされるのでしょうかと、本来あるべき姿から議論すると思っていたが、六つの基本方針について、令和三年の図書館自身の自己評価が確定事項のようになっている、そういったことでは駄目なのではないかというような、こういった声も寄せられています。今後、来年度四回実施とのことですけれども、どのように進めるのか伺います。
図書館運営協議会は、令和四年七月に設置し、年四回の協議会を開催して議論を進めているところです。令和四年度は、世田谷区の図書館の状況を共通認識するため、図書館サービスに関する取組状況の確認等を行いつつ、図書館ビジョンの基本方針に基づいて取り組んでいる図書館全体の評価検証を主なテーマに、意見、提案をいただいています。
来年度は二年目となり、各図書館単位の評価検証や地域図書館の特性を踏まえた独自の取組などに言及したいと考えており、テーマに熟知した職員を協議会に立ち会わせるなど、様々な工夫を図りながら取り組んでまいります。
図書館運営協議会の任期は二年で、残すところ一年です。残り四回で、この間、私どもが提案してきた一定の権限を持った図書館法に基づく図書館協議会の設置について、検討するというふうに、議論していくというふうに言われていましたけれども、今後これは議論されるんでしょうか、伺います。
委員お話しの図書館法に定める公立図書館が設置することができる図書館協議会は、図書館運営に関する諮問に応じ、図書館が行う図書館サービスにつき意見を述べる機関です。
一方、現在の図書館運営協議会は、利用者ニーズに即した区立図書館運営やサービス向上を図ることを目的に、専門的な知見や利用者等の視点から検討を行う会議体であり、運営状況の評価検証や運営、サービスの課題改善を図ることなどにより、幅広く柔軟な検討をし、様々な立場の委員から意見や提案をいただける会議体と考えています。
委員の任期は二年であり、令和六年度以降の図書館運営協議会については、様々な立場から意見を出し合い、委員と図書館が共に考え、取り組んでいけるようなガバナンスの仕組みを、図書館法に基づく図書館協議会を意識した位置づけも含めて検討してまいりたいと考えております。
図書館の質の確保というのは、図書館司書の配置、継続的な人材育成などが重要だというふうに考えます。第一回定例会では職員について伺いましたけれども、会計年度職員についてです。経験給を導入することなど、そういったことが必要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。
会計年度任用職員である現在の図書館嘱託員は、職務の内容として窓口の応対や書架整理などの業務を行っております。図書館の専門性を維持していくためには、図書館嘱託員の専門性を生かした、さらなる活用が有効な対策と考えております。
そのため、業務内容の変更や新しい区分の嘱託員の採用なども含めて、引き続き関係所管と協議しながら検討してまいります。
ぜひ、職員の質を確保するということが大事ですので、どうぞお願いします。
以上で質問を終わります。